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中原中也「木蔭」の感想詩

中原中也の,「木蔭」という詩がある。
私はこれが好きだ。

最近,このブログでも「詩をつくってます」と言いつつ,
全然掲載していなかったのだが(人に見せられたものじゃない)
この中也の「木蔭」を読んで書いた
「読書感想詩」を今日は珍しく掲載しようと思う。

まずは中原中也の「木蔭」から。
中也の詩はすでに著作権が切れているので掲載できるから,いいね。


木 蔭
 
神社の鳥居が光をうけて
楡(にれ)の葉が小さく揺すれる
夏の昼の青々した木蔭(こかげ)は
私の後悔を宥(なだ)めてくれる

暗い後悔 いつでも附纏(つきまと)う後悔
馬鹿々々しい破笑(はしょう)にみちた私の過去は
やがて涙っぽい晦暝(かいめい)となり
やがて根強い疲労となった

かくて今では朝から夜まで
忍従(にんじゅう)することのほかに生活を持たない
怨みもなく喪心(そうしん)したように
空を見上げる私の眼(まなこ)――

神社の鳥居が光をうけて
楡の葉が小さく揺すれる
夏の昼の青々した木蔭は
私の後悔を宥めてくれる


後悔とか晦冥とか言ってるけど,浮かんでくる情景は
明るくてまぶしい昼間の,青々とした青年の悩み,
さわやかささえ感じる。
そんな「木蔭」に感銘を受けて,感想詩を作ってみました。
一部中也から引用しています。

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中原中也「木蔭」読書感想詩
セーフティ・スポット

神社の鳥居が光をうけて
楡の葉が小さく揺すれる
夏の昼の青々した木陰は
私の後悔を宥めてくれる

気が付くと私は
いつもの場所に向かっていた
破れた金網フェンスは
アダブラ・カダブラ
と言わなくてもいい
秘密のとびら
生垣の迷路を縫って進むと
立ちはだかる
ダンゴムシの義勇軍
こちらも負けじと
スズメノテッポウで応戦
舞い上がった土埃の香りは
空が茜色に染まるころ
ランドセルの中身を
すっかり空っぽにした

土手を駆け上がって望むのは
アマゾンのような
真っ暗な密林
蛇行する水面を撫ぜてきた風が
頬を優しく
掠めていったから
私は
ここまでしょうがなく
背負ってきた
後悔、過去、晦冥、疲労を
ぜんぶひとまとめにして
流してしまった

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こんな感じです。
まあ,これ,詩の教室の課題で作ったんだけど
今後特に発表する予定とかないから
ここに載せてみたw

ほんとは続きもあったんだけど先生に見てもらって
修正してここまでで終わった。

自分で言うのもなんだけど優等生みたいな詩だ。
自画自賛しているわけではない。
まあつまり,つまんないよねwってこと。

綺麗にまとまりすぎちゃったなあ。
なんかもっと遊びと規律を乱した感じを目指してもいい気がする。
でも自分の型を破壊するのはなかなか難しいことなんだよね,これが…。
他の人の詩を聴いていても,性格が出るんだわね。ほんとに。
そして私は長い詩がどうしても書けない。短く,端的に,終わらせたくなる。

でも,最近になってやっと,少しずつ詩が思ったように書けるようになってきて
心象も,社会も,歴史も捉えることのできる,
面白い手段かもって思うようになってきた。
絵では技量がなくてとらえられなかったものも,
詩でなら書き留めることができるかもしれない。
文章では飽きて読めないものも,詩ならば読んでもらえるかもしれない。

みんなが共感するようなフレーズ,わかりやすい言葉を使えば,
人の心を動かすことはできるかもしれないけど
そうじゃなくて,読み方,楽しみ方は自由っていう詩の形式に
とても魅力を感じるのよ。

そうして深みにはまっていく。
夏は詩の朗読会に参加する予定です。ヒィィィッ!
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